旅を栖（すみか）とするフォトグラファーの濱津和貴さんが、行く先々でステテコを堪能する様子をお届けしている連載「旅するステテコ」。第2回は、八ヶ岳の麓、縄文遺跡の街として知られる長野県は「茅野市」を訪れました。
Traveler : Waki Hamatsu
Photography : Waki Hamatsu
Edit : steteco.com
今回の旅の目的は「ヨガ」の撮影。被写体となるのは、ヨガ インストラクターの「サントーシマ香」さん（記事の後半にご本人が登場！）です。濱津さんがまだ学生だったころに留学先のアメリカ・サンフランシスコで知り合って以来の長い関係なのだそう。今回の旅は、そんな香さんのヨガを撮影するため、長野県は茅野市にあるキャンプ施設「TINY GARDEN 蓼科」へ。
東京から長野方面へは「特急あずさ」が便利。この日は「タイ料理の気分だった」という濱津さん、新宿駅で「ガパオライスとパッタイ」という欲張り弁当を買って乗り込みました。JR茅野駅まではおよそ2時間の旅です。
茅野市は縄文遺跡の街としても有名です。日本に4つしかないという遺跡としての国宝「特別史跡」に認定されている茅野市の「尖石遺跡（とがりいしいせき）」があり、縄文時代の人々の暮らしの様子を知ることができる、貴重な土地でもあります。そんな茅野駅では2体の土偶（国宝・レプリカ）が出迎えてくれます。
目的地の蓼科湖に到着。6月上旬の北八ヶ岳周辺は本当に新緑が鮮やか。対岸の向こうには日本百名山のひとつでもある蓼科山（2,531m）も見えます。今回はこの湖畔にあるキャンプ施設「TINY GARDEN 蓼科」が撮影の舞台です。
「TINY GARDEN 蓼科」は充実したキャンプ施設のほか、ロッジの部屋に泊まることも可能。今回、濱津さんはこちらのゆったりとしたスタンダードタイプの部屋に滞在しました。
メニューによってはおかわりもできる朝食（左）と昼食（右）。八ヶ岳の高原野菜をはじめとした地元の食材がふんだんに使われていて、ボリュームもあってとっても美味しい！ 滞在中の濱津さんはお仕事（撮影）・散歩・食事・睡眠…というシンプルかつ充実した時間を過ごすのでした。
施設のショップで見つけたこちら、なんと扇風機なんです（驚！）。裏がクリップになっていて、シャツの襟やバッグなど、いろんなところにつけられてとても便利。おかげで今年の夏を涼しく過ごせそう。
TINY GARDEN 蓼科：全国にセレクトショップなどを展開するアーバンリサーチが蓼科湖の湖畔にプロデュースする複合型キャンプ施設。気持ち良い自然の中で自由な時間を楽しむことができます。
Instagram : @ur_tinygarden
サントーシマ香さんと撮影場所のロケハンも兼ね、新緑に包まれた蓼科湖の周りをぐるっと散歩に出かけました。空に向かって白い花を開いた、元気なマーガレットもたくさん。
今回の旅グッズを一部ご紹介。パンツはステテコドットコムの「カンフーパンツ（雨のカタチ）」、キャップは京都の佃煮屋さん「津乃吉」のじゃこキャップ、グリーンのイタリアとカンガループリントのオーストラリアのTシャツはともに旅先の古着屋さんで見つけたもの。
アクセサリー類は、ポートランドで出会ったスケートボードのデッキをくり抜いて作られたバングル、イヤーカフは京浜急行の汐入駅近くにあるセレクトショップ「tsukimoto」で購入。アイヌ文化を感じさせてくれる熊の手をあしらったシルバーリングは、北海道の阿寒湖の「Ague」のもの…というふうに、それぞれ固有の物語が、濱津さんの気分でコーディネートされて再び旅に連れられていくという、おもしろい関係です。
ヨガ インストラクター、サントーシマ香さん。実は濱津さんのカンフーパンツ姿を見て「私も穿いてみたい！」ということで、試し穿きしている写真だそうです（笑）。しっかりポーズもとってくださって、ありがとうございます！
ヨガ講師として多方面でご活躍中のサントーシマ香さんは、オンラインでの朝ヨガ教室の運営や著書も多数。ぜひ活動を覗いてみてくださいね。
Instagram : @santosimakaori
さて、無事に撮影も終わり、旅の帰路もしっかり楽しむのが濱津流。お気に入りの「omoto」の漆カップで信州ワインを味わって帰ります。次回も、どうぞお楽しみに。
濱津和貴さん
東京在住のフォトグラファー。日常にたたずむ美しさをテーマに、人の営みとそこから生まれる光景を撮り続ける。近年、ユニット「kinhiji」を結成。写真集『summer vacation』ほか。
Instagram : @wakyhama / @kinhiji_