7月の絵 「 TAKASHIMA 」 by Ryu Itadani
高島ちぢみは強撚織物
ちぢみ生地はヨコ糸に強い撚りを加えられた状態で織る為、「強撚織物」とも呼ばれます。撚りが入ったヨコ糸を仮セットした状態で織り、型を付けてからお湯に入れることで、仮セットされていた撚りが戻り、生地が一気に幅方向に縮みます。その際、型を付けた形状に生地表面に凹凸ができます。つまり、「撚り」が入っていることがちぢみ生地のさまざまな特長の源泉となっていて、撚りをどれぐらい入れるかで、ちぢみ生地の表情・風合いは大きく変わります。
高島ちぢみが生まれる現場
撚った糸で 織る
ちぢみ生地を晒す
今回ご紹介した、「糸を撚る」「撚った糸で織る」「ちぢみ生地を晒す」という工程を経て、肌ざわりの良いちぢみ生地が出来上がります。高島が綿ちぢみの代表的な産地とされているのは、それぞれの工程を高島地区内で完結できるからです。ステテコドットコムを運営する株式会社アズは国内に自社工場を持ち、80年以上にわたり肌着とリラックスウェアを作り続けてきました。ちぢみ素材のステテコは会社の草創期のころから柱の1つとして長年取り組みつづけてきましたが、高島が国内唯一の綿ちぢみの産地となった今、高島産地の存在は国内でものづくりを続けていく上でますます大切なものになっています。日本が誇る綿ちぢみの産地の力を未来に継承していくためにも、ステテコドットコムも微力ながらですが引き続き頑張っていく所存です。
Ryu Itadaniさんによる今月の絵「TAKASHIMA」は高島産地のちぢみを生み出す機械設備をモチーフに描いていただきました。